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新・漫画ガスの話 46
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作成日2020/10/23 更新日2022/04/06
Eガスの科学/温度の話 ファーレンハイト度

1700年、アモントンはガスの圧力と温度(寒暖)の関係に気付きました。残念ながら測定精度が足りず、新たな法則の発見には至りませんでしたが、シャルルの法則に一歩近づきました。

それから四半世紀後、ファーレンハイトは画期的な水銀温度計を発明、非常に精密な温度計が作られました。それまでにワインやアルコールを使った「温度計」がありましたが、再現性に乏しいものでしたが、水銀温度計によって高い再現性が得られました。
高い精度の温度測定に成功したファーレンハイトは、「温度目盛り」も考案しました。温度目盛りの基準点はなんとファーレンハイト自身の体温だと言われていますが、現在のファーレンハイト度から見るとかなりの高い体温です。
ファーレンハイト度の特徴は、日常生活密着型の温度ということです。特に非常に寒い日でも温度がゼロやマイナスにならず、非常に熱い日であれば、そこそこの大きな数字になるように工夫されていました。

現在も米国などでは日常的に使わているので、米国人が日本の天気予報の気温を見ると訳が分からなくなるはずです。気温が一桁とか二桁とか言われても、彼らは気温が二桁と三桁の間で暮らしているので意味不明です。そもそも慣習温度と呼ばれるファーレンハイト度やセルシウス度は科学温度ではなくその「桁」には全く意味がありません。一桁と二桁の慣習温度の間には何か「桁違い」なものがある訳ではありません。まして0度と10度の間は何桁離れているのやら?
温度が最初に科学的な意味を持つのはシャルルの法則まで待たなければなりませんでした。