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わが家の車ホンダシビックRS
ホンダ・シビック(昭和51年型3ドアRS、色はモスグリーン)
幅1505mm,長さ3650mm,エンジン排気量1169cc。
出力76/6000、トルク10.3/4000
(エンジンの性能は今とは違ってグロス表示なので、今風に言えば70馬力くらい)
サトが生まれる前に乗っていた車。とにかく運転が難しいジャジャ馬だった。
RSというのはロードセーリングの略だとのこと。スポーツだとかレースだとかの意味ではありません。
自動車の排気ガス規制が始まって、走らない車が増えてくる中で出たシビックのスポーティ版。
エンジンにはCVツインキャブ。タイヤは13インチのラジアル。ジャスト700kgの車重に76馬力は当時としてはパワフル。
そのかわり、足周りはガチガチでナンバー付きのゴーカートとも言われた。
タイヤを鳴かせずに スタートするのは非常に難しい。
エンジンブレーキも強烈に効くので町中などの低速走行は非常に疲れる。
オレンジ色のRSはホンダのホームページや博物館などでも目立つところにあるので結構ホンダの記念碑的な車なのかもしれない。
 木目模様のシンプルな計器盤と木のステアリングは最近の車と比べても気に入っている。
当時珍しかったのは、3ドアがあったこと、横置きFFで5速の変速機、機械式タコメータメー タ(これは今でも珍しい)、四輪ストラットの独立懸架、、フットレスト、リヤゲートオープナー(レバーは天井)、後部天井設置のステレオスピーカー、など。
リアワイパーは市販車ではシビックが初めてかもしれない。(オースチンミニのリアワイパーはマニアの自作らしい)シ ビックGLでも結構特徴のある車だったけれどRSは和製クーパーのように造られた感じがする。3ドア車のワイパーはドアハッチ側にあるため開閉のショック でよく故障したが、何と言っても3ドアハッチバックにリヤワイパーの組み合わせはユーザーにとってもはじめてのこと。ハッチバック車のリヤガラスは泥はね して汚れやすい形状なので便利だったが、なくても困らない(本当は車を降りて拭けばいい)程度。でも新しいもの好きにはたまらない装備でした。(後ろに人 が乗っているときはきちんと話をしないと、いきなりワイパーの音がすると驚きます)
機械としての特徴は
  1. ロングストロークなのにぶん回るエンジンはサニーGXのショートストロークOHVエンジンとはまた違ったフィーリン グだった。
  2. CVツインキャブレターはまるでホンダのバイクのよう。
  3. エンジンルームはほとんど手が入らない状態。
  4. 雑誌などには低速中速トルクが大きく乗りやすいとあったがウソだと思った。最低3000回転はまわさないと走らな かった。
  5. 四輪ストラットと言う当時としては珍しい独立懸架
  6. ライフは電磁式燃料ポンプなのにシビックは機械式燃料ポンプ。技術的には後退。
本当は、スポーツ車ではないけ れど体力がいるという意味ではスポーツカーのようなもの。
若くないと乗れません。カッ飛びFF
 
  1. パワステがないのでハンドルを切るのはエイヤッと力がいる。
  2. 真空倍力装置のないブレーキは力一杯踏まないと効かない。でも踏んだ分だけ効くという非常に分かりやすいブレーキ。 ディスクブレーキの車を運転するのは体力が必要だった。
  3. ハンドルを切ったらほとんどそのまま鼻先が向きを変える。クイックと言うか疲れるというか。
  4. 窒素ガス封入のダンパーもサスペンションのスプリングも固いの一言。ほとんどロールせずに水平に旋回する感じ。長時 間乗ると腰にぐっとくる。これはゴーカートだと思った。
  5. ペダルは初めからヒル&トゥーをするためのような作り。
  6. ギアの入りにくさは当時のFFとしては当たり前。トラックのようにダブルクラッチが時々必要。
  7. エンジンの始動も気を使う。気温が高いとかかりにくい。チョークボタンもこつがいる。
  8. 普通に走ると軽いのもあって発進加速は痛快。でもママちんが信号が変わってからそろりと発進させるとどんどん周りの 車に置いていかれた。いつも4000回転くらい廻さない元気に走らない

RSのカラーはわずかに2色。ブリティッシュ・グリーン RSのイメージカラーはオレンジ。

この色はCVCCエンジンのRSLにも受け継が れた

CIVIC RSの写真
正面からみたCIVIC-RS
ヘッドライトはライフから持って来たオランダ製シビエのH4バルブ。
内側のマーシャルはフォグランプではなくH4の上下切替え式のロードランプ。
フロントの赤バッヂはその後保安基準改正で禁止されたため(車の前面に赤い色のエンブレムが禁止)しばらくはなかった。その後また改正になってホンダの赤 バッヂが復活。
これがRSのエンジンルーム。
ヘッドライトと補助ランプのための配線がぐるぐるまわっている。
対向車を幻惑しないようにヘッドライトの切替えと連動するようにリレーを組んでいた。マニュアルとオートを切替えるためのロジック回路はシフトレバーの根 元に取り付けた。
エンジンを右側からみたところ。
CVツインキャブのエアクリーナーはエンジンルーム内の空気を直に取り入れる。
吸入空気を加温するための大きなダクトがある。
左側の上にあるのがクーラーのコンプレッサー。隙間のないエンジンルームに無理やり取り付けたのでボンネットとの間にほとんど隙間がない。
一番手前に見えるロッドはエンジンの動きを押さえるためのもの。それでも加速時はエンジンが暴れる。

量産車では世界初のリヤワイパー。雪の日は非常に便利。
シビックの全高は1300mm程度。2003年に買ったプリウスよりも20cm!も低いけれど窮屈な感じはなかった。バックランプがバンパーの下に2つ。
標準はスチールホイール。このあとハヤシレーシング製とホンダ純正のアルミホイールに交換。
本物のウッドステアリング。とんでもなく重い。
ほとんどノーマルのままの室内。
シフトレバーに内蔵のホーンボタンは市販品を取り付けたもの。
 パッシングライトはホンダ独自のプッシュボタン式。
ワイパーはステアリング左側のレバー式で非常に使いやすい。

この頃の車にはハザードランプのスイッチが見当たらないが、シビックでは標準装備されている。
発煙筒の反対側、運転席の右下にあり、ボンネットを開ける時に使いやすいような位置になっている。
助手席側に見えるのがインダッシュのクーラー。
これ、アコードに交替する時のシビックRSとアコードEXの写 真。
車幅が一気に10cmも広がった。
写真から分かるようにRSのランプはアコードに持っていけない。アコードはSAE規格のランプなので極性まで逆。
標準のシビックは12インチタイヤだけれどRSは13インチ、アコードと同じサイズ。ただしPCDが異なるためRSのアルミホイールはアコードに取り付け ることができなかった。(純正4本、ハヤシレーシング4本)

ホン ダ・シビックの資料(カタログ仕様)
項目 ホンダシビックRS
1974年10月
ホンダシビックGL・3ドア
1972年9月発売
ホンダシビック
Hi・Deluxe 2ドア
1972年7月発売
型式 ホンダSB1型 ホンダSB1型
全長(m) 3.65 3.545 3.405
全幅(m) 1.505
全高(m) 1.320 1.325
軸距(m) 2.200 2.200
輪距(m)前 1.305 1.300
輪距(m)後 1.285 1.280
最低地上高(m) 0.165 0.175
車両重量(kg) 705 650 615
乗車定員(名) 5
室内寸法(m) 長さ 1.700
1.270
高さ 1.115
エンジン 水冷直列4気筒横置 (無鉛ガソリン使用)
キャブレター CV型 2個 1個
総排気量(cc) 1,169
内径×行程(mm) 70.0×76.0
圧縮比 8.6 8.1
最高出力(PS/rpm) 76/6,000 69/5,500 60/5,500
最大トルク(kg-m/rpm) 10.3/4,000 10.2/4,000 9.5/3,000
最高速度(km/h) 160(推定) 155(推定) 145(推定)
登坂能力(tan θ) 0.46
燃費(公式テスト値・舗装平坦路60km/h時) 23km/L 22km/L
最小回転半径(m) 4.7
制動停止距離(m)初速50km/h時 13.5
最大安定傾斜角度(左右) 50
燃料ポンプ形式 ダイヤフラム式 ダイヤフラム式
燃料タンク容量(L) レギュラーガソリン・38
潤滑方式 圧送式
オイルタンク容量(L) 3.0
クラッチ形式 乾式単板ダイヤフラム式
変速機形式 常時噛合式
前進5段フルシンクロ
常時噛合式
前進4段フルシンクロ
変速機操作方式 フロア・チェンジ式
変速比 1速 3.00
2速 1.789
3速 1.182
4速 0.846
5速 0.714 -
後退 2.916
カジ取り形式 ラック・ピニオン式
タイヤサイズ(前後とも) 155SR13(ラジアルタイヤ) 6.00-S12-4PR
主ブレーキの種類形式 油圧式ディスク 油圧2リーディング
油圧リーディング・トレーリング
懸架方式(前) ストラット方式独立懸架
懸架方式(後) ストラット方式独立懸架