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オデッセイ・ハイブリッドを選ぶ
6人以上が乗車できる車を選ぶ時、条件は次のようなものです。
  いつも大勢乗る訳ではないので、できれば大きな車でない方がいい
 

チャイルドシート、ベビーシートを2つ取り付けても後部座席が使えること。必然的に3列シートがあるミニバンになる。

  チャイルドシートを付けた状態で、2列目シートから3列目シートへ移動できるウォークスルータイプが理想。
選択肢としてはミニバンということになりますが、セダンからの乗り換えという点も重要でした。
  ミニバンはセダンに比べてどうやっても乗り心地や操縦安定性が落ちる。これはどうしようもない。アコードからの乗り換えだけれど、できるだけそのギャップが小さい車種を選びたい。
  ミニバンはとにかく重いので燃費が悪い。アコードのカタログ燃費は30km/L、これはどの車種を選んでも無理。しかし、できるだけ燃料消費率の増加を最小限にしたい。
    プリウス、アコードと15年間ハイブリッド車に乗ってきたので、ものすごく燃費が悪い車は心理的に選べにくい。今はミニバンでもハイブリッドの選択肢が増えた。
「ミニバン」の中にも、いくつか異なるサイズのものがあります。
 

ミニ・ミニバン
 トヨタ・シエンタとホンダ・フリード。ミニバンの中では最小クラスで、普段はひとりか二人しか乗らず、いざという時、3列シートが使えて6人乗車が可能です。
どちらも、シリーズの中に、1.5Lガソリンエンジンのハイブリッド版があり、ウォークウルーができる6人乗り仕様もあります。
 非常にコンパクトで普段使いにはちょうどよいサイズで、実際に展示車に乗ってみると外観からは想像しにくいくらい室内が広いのに驚きます。
結構悩みましたが、3列目シートのヘッドレストが、後ろのウィンドウにほとんどくっつき、ぎりぎり一杯なのが気になりました。後部座席がウィンドウぎりぎり、後部バンパーとの距離もあまりないという車は他にも多く、これらの車種に限ったことではないのですが、これまでセダンに乗っていたことから、心理的に、「後ろの窓が近すぎる」、と感じてしまいました。
  このサイズ(全長4.2mくらいで5ナンバー)で3列シートがあり、驚くほど室内が広いというのは、本当によくできているとは思いますが、候補から外すことにしました。

  小型ミニバン、ミドルサイズ・ミニバン
  5ナンバー(小型車枠)に入るミニバンです。全長4.7m全幅1.7m以下のサイズで取り回しが楽なミニバンです。実際には、わずかに寸法がはみ出ていて3ナンバー(普通車)登録になっている車種もありますが、基本的に5ナンバーミニバンです。トヨタ・ノア(姉妹車ボクシー、エスクワイア)、日産・セレナ、ホンダ・ステップワゴンの3つの選択肢があります。
  いずれもハイブリッド版があり、トヨタ・ノアはプリウスと同じ1.8LエンジンのTHS-II、日産セレナは、ノートe-Powerと同じ1.2Lエンジンのシリーズ・ハイブリッド、ホンダはアコードと同じ2LエンジンのiMMDを搭載しています。いずれもファミリーカーとして定評のある車に各社のハイブリッドシステムを移植したもので、今回の候補になります。
  これらの車種は、ミニバンというよりもワンボックスカー(ただしキャブオーバーではなくFF車)に近いので、室内の空間は非常に広く、前席しか使わない時は、空気を運んでいるようなものですが、基本5ナンバーサイズというのは普段使いでも気が楽です。 
 

ラージ・ミニバン
  ミニバンなのにラージというのも変ですが、元々は米国車のフルサイズ・バンに比べて小さいのでミニと言っているだけで、日本では全長5mに近いサイズのミニバンを大型ミニバンと呼んでいます。
  ハイブリッド車が出始めた頃は、トヨタ・エスティマとトヨタ・ アルファードがTHS-Cという現在のトヨタの主流のTHS-IIとは異なるCVT方式のハイブリッドを搭載した2車種だけがハイブリッドのミニバンでした。その後、エスティマにもTHS-IIが搭載されるようになり、アルファード(姉妹車ヴェルファイア)にもハイブリッドが復活して、これにホンダ・オデッセイのハイブリッドが追加され、ラージ・ミニバンの選択肢も少し増えました。
  トヨタのラージ・ミニバンのハイブリッド・システムは、FFハイブリッドに後輪モーターを加えた電動4輪駆動です。 非常に複雑で高価なシステムのため、元々高額なラージ・ミニバンの価格がさらに高額になるので、ミドルサイズ・ミニバンに比べて手軽ではありません。重量もかなりあり、2トンくらいになるため、ハイブリッドなのに燃費があまりよくありません(アルファードで2.1トン、エスティマで2トン)。(カタログ燃費は18km/L台、ノアの方は23.8km/L)
  ホンダのオデッセイ・ハイブリッドは、2016年2月にハイブリッド版が追加されたもの。基本は、オデッセイに搭載されているi-MMD方式を移植したもので、高圧電池を1列目シートの下に設置、室内スペースに影響がでないようにしたものです。アコードほどの低燃費(カタログ値30km/L)ではありませんが、26.0km/Lと大型のミニバンにしてはかなり燃費が良いのが特長です。サイズはアコードよりも小さいのですが、車重は1.9トンくらいあり、やはり重量級です。

ラージ・ミニバンの比較
 
  トヨタ アルファードハイブリッド 2.5 SR トヨタ エスティマハイブリッド オデッセイ ハイブリッド
アブソルート EX
ホンダ センシング
発売年月 2017年12月 2016年9月 2017年11月
駆動方式 FF+RR(4WD) FF+RR(4WD) FF(前輪駆動)
トランスミッション THS-II+リアモーター THS-II+リアモーター

i-MMD

寸法(mm)      
全長
4935
4820
4840
全幅
1850
1810
1820
全高
1950
1760
1685
室内長
3210
3010
2935
室内幅
1590
1580
1560
室内高
1400
1255
1305
ホイールベース
3000
2950
2900
最低地上高
165
160
150
車両重量kg 2150
1990
1890
乗車定員 7名
シート列数 3列
ドア数 5枚
エンジン      
種類
直列4気筒DOHC
エンジン形式
2AR-FXE 2AZ-FXE LFA
過給器
なし
総排気量 cc

2493

2362

1993
使用燃料
レギュラー
燃料タンク容量L

65

65

55
最高出力 152ps(112kW) 150ps(110kW) 145ps(107kW)
最大トルク 21.0kg・m(206N・m) 19.4kg・m(190N・m) 17.8kg・m (175N・m)
HV(高圧)電池 ニッケル水素電池 ニッケル水素電池 リチウムイオン電池
モーター出力 143PS (105kW) 143PS (105kW) 184PS (135kW)
モータートルク 27.5kg・m (270N・m) 27.5kg・m (270N・m) 32.1kg・m (315N・m)
モーター出力(リア) 68PS (50kW)  
モータートルク(リア) 13.3kg・m(130N・m)  
燃料消費率(JC08モード走行)km/L 18.4 18.0 24.4
最小回転半径m 5.6 5.7 5.4
タイヤ 225/60R17 215/60R17 215/55R17
ブレーキシステム(前) Vディスク式 Vディスク式 Vディスク式
ブレーキシステム(後) ディスク式 ディスク式 ディスク式
サスペンション(前) ストラット式 ストラット式 ストラット式
サスペンション(後) ダブルウイッシュボーン トーションビーム式 車軸式
   

 比較した3車は、アルファードとエスティマがほとんど同じシステムだけれどアルファードが新型の2.5Lエンジン、エスティマが旧型の2.4Lエンジンを搭載している関係で、排気量が大きく、重いアルファードの方が燃費ではエスティマより少しよいという数字になっています。
  オデッセイはi-MMD方式で基本的にはシリーズハイブリッドに近いため、トヨタの2車とは燃費が大きく異なります。トヨタの2車は、電気式4輪駆動ということもあり比較は難しいとは思いますが、軽量級のアクアやプリウスでは非常に低燃費のTHS-IIシステムも重量級のミニバンではあまり燃費は良くないようです。

     外形寸法は、それぞれあまり大きな違いはありませんが、車高は、アルファードが一番高く、1950mm、2メートル近くあります。エスティマが1760mmとミニバンでは標準的、オデッセイが1685mmとミニバンの中では比較的低い方です。車重は背の高い順に、重くなっており、2150kg、1990kg、1890kgといずれもかなり重量級の車です。
     外径寸法やホイールベース、最小回転半径などはあまり大きな違いがないため、車の使い勝手や室内の寸法などは、極端に異なるようには思えません。そうなると、経済性(車の価格、燃費、税金などの維持費)や走行性能などで選ぶということになります。
     アルファードはモデルチェンジで、リアサスペンションがダブルウイッシュボーンに進化したことや新型の2.5Lエンジンで少しパワーアップしたことなどが注目点です。室内も一番広く(特に高さ方向)、快適さでは一番のようです。気になるのは、燃費の悪さと2.2トン近い車重です。着座位置もかなり高いので、これまでの運転をかなり変えなければならないのではという心配があります。
  最近は、高級車として使用されることも多いため、価格が高く、ハイブリッド 2.5 SR 4WDで512万円、ハイブリッド 2.5 エグゼクティブ ラウンジ S だと750万円もします。この金額だとファミリーカーからは外れてしまいます。
     エスティマは、アルファードほど背が高く、重くはありません。先進的なスタイルは現在も十分通用し、マイナーチェンジで、最新の安全システムを搭載するようになっていますが、発売からかなり年数がたっているため、基本設計が少し古くなっている点が少し気になります(2006年発売のモデルがベース)。ハイブリッド+電動4輪駆動(E-Four)という高価なシステムを搭載しているので、車両価格がやはり高くなっており、2.4 アエラス プレミアムG だと493万円(オーディオレス)もします。
     オデッセイのハイブリッドシステムはアコードからの移植で、エンジンとモーターを改良して高出力・コンパクト化したものです。通常の走行は、エンジンで発電してモーターで走行するというシリーズ・ハイブリッド走行となり、バッテリーに余裕がある時は積極的にエンジンを停止してEV走行するシステムです。
  ここまでは日産のePowerと似ていますが、モーターが効率的に不利になる速度の高い領域ではエンジン直結モードになるようになっています。高速域でも頻繁にEVモードにも切り替わるため、全体的にエンジンが停止している時間が長く、そのため車重のあるミニバンでも低燃費が実現されています。2017年11月のマイナーチェンジで安全システムなどが進化していますが、車体の基本設計は2013年11月のフルモデルチェンジ(RC型)のものです。
  大きめのミニバンですが、アルファードに比べると全高は30cm近く低く、車重は260kgも軽いので、同じカテゴリーに入る車ではないのかも知れません。価格は、ハイブリッド アブソルート EX ホンダ センシングで415万円(オーディオレス)、ファミリーカーとしては安くありませんが、トヨタの2車に比べるとかなり安い設定になっています。i-MMDも簡単なシステムではありませんが、E-Fourほど高価なシステムではなさそうです。
     スペックは、全体的にアルファード->エスティマ->オデッセイの順になっているのでエスティマを中心にして仕様を比較をすると、次のようになります。
   
  トヨタ アルファードハイブリッド 2.5 SR トヨタ エスティマハイブリッド オデッセイ ハイブリッド
アブソルート EX
ホンダ センシング
駆動方式 4WD 4WD FF
寸法(mm)      
全長
+115  
+20
全幅
+40  
+10
全高
+190  
-75
室内長
+200  
-75
室内幅
+10  
-20
室内高
+145  
+50
ホイールベース
+50  
-50
車両重量kg +160  
-100
エンジン排気量 cc

+131

  -369
燃料タンク容量L

±0

  -10
最高出力 +2ps   -5ps
最大トルク ±0   -1.6kg・m
モーター出力 ±0   +41PS
モータートルク ±0   +4.6kg・m
モーター出力(リア) ±0   -68PS (なし)
モータートルク(リア)

±0

  -13.3kg・m(なし)
燃料消費率(JC08モード走行)km/L +0.4   +6.4
最小回転半径m -0.1   -0.3
標準的な価格 +97万円   -78万円
     寸法がほぼ同じなので、取り回しや室内の広さなどがほぼ同じ、4輪駆動にこだわらず、FFでよいということになれば、経済性(車両価格と燃費)では、オデッセイが圧倒的に有利になります。購入する自動車を選択する場合、数字や合理性、安全性だけでなく、車の走行性能や、何となくの感性のようなものまで含まれるので簡単には決まらないことが多いのですが、この3車の中からはオデッセイということに決めました。
車種を絞って、オデッセイ・ハイブリッドに決めましたが、やはりアコードとの比較、セダンからミニバンへの乗り換えができるかという心理的な面もあります。もう一度検討です。
  スペック比較
   
  アコード EX オデッセイ ハイブリッド
アブソルート EX
ホンダ センシング
発売年月 2014年4月 2017年11月
駆動方式 FF(前輪駆動) FF(前輪駆動)
車両型式 DAA-CR6 6AA-RC4
トランスミッション AT AT
寸法(mm)    
全長
4915
4840
全幅
1850
1820
全高
1465
1685
室内長
2050
2935
室内幅
1570
1560
室内高
1195
1305
ホイールベース
2775
2900
最低地上高
135
150
車両重量kg
1630
1890
乗車定員
5名
7名
シート列数
2列
3列
ドア数
4枚
5枚
 
エンジン
種類
直列4気筒DOHC
エンジン形式
LFA
過給器
なし
総排気量 cc
1993
使用燃料
レギュラー
燃料タンク容量L
60
55
最高出力
143ps(105kw)/6200rpm
145ps(107kw)/6200rpm
最大トルク
16.8kg・m
(165N・m)
/6000rpm
17.8kg・m
(175N・m)
/4000rpm
リチウムイオン電池
5.0Wh
モーター出力
169PS (124kW) /3500-6000rpm
184PS (135kW) /5000-6000rpm
モータートルク
31.3kg・m
(307N・m)
/0-3857rpm
32.1kg・m
(315N・m)
/0-2000rpm
燃料消費率(JC08モード走行)km/L
30.0
24.4
最小回転半径m
5.7
5.4
タイヤ
225/50R17
215/55R17
ブレーキシステム(前)
Vディスク式
ブレーキシステム(後)
ディスク式
サスペンション(前)
ストラット式
サスペンション(後)
ダブルウイッシュボーン
車軸式
     アコードとオデッセイの発売時期が3年ほど異なるためオデッセイの方がパワートレインが小型化・高出力化されています。モーターの最高出力は9%も大きくなっています。アコードの方が、燃料タンクが大きく、燃費も良いため、燃費×燃料タンク=カタログ航続距離では、アコード1800km、オデッセイ1342kmと、数字だけ見ると大きく異なっています。
 車体の寸法は、アコードの方が少し大きい(長くて幅広い)が、ホイールベースはオデッセイの方が125mmも長くなっています。しかし最小回転半径は、逆にアコード5.7mに対してオデッセイは5.4mとかなり小さくなっており、これはステップワゴンや現行プリウスと同じ数値です。車体の大きさの割に小回りが利くようです。
 車体での最も大きな違いは、後輪の形式。アコードがダブルウィッシュボーンであるのに対してオデッセイはトーションビームを使った車軸式ということ。室内スペースを広くとるためにこの形式になっているようですが、車の走行性能としては、オデッセイの方がかなり不利ということになります。しかし、サスペンションの出来不出来は、実際に長時間乗ってみないと、本当のところはなかなか分からないことがよくあります。
 タイヤ幅はアコードの方が広くなっているのですが、それでも燃費はアコードの方がかなり良くなっています。これは、オデッセイの方が、車重が260kgも重く、全高が220mmも高い(空気抵抗が大きい)ため、燃費性能が圧倒的に不利ということのあらわれです。
  7人乗れるというメリットに対して、いくつかのデメリットがありますが、アコードを手放してオデッセイに乗り換えることにしました。