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4年半乗ったホンダ・アコードからの乗り換えです。ごく普通のFFセダンから7人乗りのミニバンにかわったので、かなり「違う」と感じることもあると思いますが、ミニバンの中ではかなり車高(全高)が低く、車高以外ではオデッセイとの共通点も多いオデッセイなので、「予想したほど違いがない」という部分もあります。
 
●走りの印象
 

エンジンのシステムはホンダi-MMD、エンジンは2リッターのミラーエンジンです。クラリティ・プラグインはエンジンを1.5リッターにダウンサイズしていますが、アコード、オデッセイ(ハイブリッド)、ステップ・ワゴン(ハイブリッド)の3台は基本的に同じ2リッターi-MMDシステムを採用しています。

 

ボディサイズはアコードが一番大きく、オデッセイより10cmくらい長く、3cmくらい幅広です。ステップワゴンは基本的には5ナンバーサイズをほんの少しオーバーする程度のコンパクトボディで全高は一番高くなっています。
ほとんど同じエンジンシステムを採用している3車ですが、アコードが一番大きくて軽く、1600kg、燃費が一番よいということになっています。(初期型で30.0km/L)
オデッセイとステップワゴンは車重がほぼ同じくらいで、オデッセイが1890kg、ステップワゴンが1820kg、燃費がそれぞれ24.40km/L、25.0km/Lとなっています。3車は、エンジンシステムが同じでも車のキャラクターがそれぞれ異なっています。

  アコードに最初に乗った印象は、1.6トンもあるのに出だした非常に軽く、もっとずっと軽い車のように感じました。シリーズ・ハイブリッドに近いシステムのため、出だしはほぼ電気自動車のように軽くスタートするのがとても印象的でした。
その前に乗っていたプリウスだと、すぐにエンジンがかかり、トヨタのミラーエンジンの特性と思いますが、少しこもったような排気音のために少し「重い」という印象がありましたが、プリウスよりも250kgも重いアコードの方が軽く動き出すという印象を強く持ちました。
  2018年型のオデッセイは2013年型のアコードよりエンジンとモーターの出力を上げていますが、出だしはずっとおとなしく感じます。アコードよりさらに300kg近くも重い車体なので仕方ないとは思いますが、何となく「重い」と感じます。車載の燃費計の表示がアコードよりも常によくない値を示すこともあって思い切りアクセルを踏もうという気が怒らないのもありますが、出だしはアコードよりずっと「遅い」と感じます。
電気モーターの発進トルクは非常に大きく、ガソリンエンジンの3.5リッタークラスくらいはあるはずなので、ミニバンとしてはけっして遅くはないのだと思いますが、同じエンジンの車から乗り換えた、という気持ちが残っていると遅く感じるのだと思います。
ファミリーカーとしては何の不足もないと思います。
 

筑波山の峠道を朝日峠の方から神社の方までドライブしましたが、ハイブリッドカーお得意の登り坂は、この重い車体を感じさせないくらい軽々と走ってくれました。とにかくエンジンが唸り声を出さなくてもスイスイと登るのはさすがにハイブリッドだと思います。
アコードのギアにはBレンジがあって、どちらかというと下り坂専用でしたが、オデッセイのギアにはSレンジがあり、これはスポーツモードと下り坂モードの両方に対応するようです。どちらも峠道の下り坂で使いやすいと思いました。プリウスの場合、下り坂で電池が満タンになるとかなり大きな音でエンジンブレーキが効いていましたが、i-MMDの場合は同じ状況でも大きな唸り音が聞こえることがありません。
バッテリーが一杯になって 回生ブレーキが使えなくなった時のエンジンブレーキの使い方は、THS-IIでもi-MMDでも同じようなものだと思いますが、体感的にはかなり違う印象です。

装備・使い勝手の印象
 車を乗り換えた時の最初の印象は、着座位置が高い分、運転席からの景色が違うバックミラー(車内のリアビューミラー)が小さいドアミラーが大きいワイパーの大きさがあまり変わらない、といった感じでした。
  シートの高さの違いは試乗車で分かっていましたが、改めて納車した時に感じた印象としては、バックミラーがすごく小さく、ぺったんこになったということです。アコードのミラーは電子式で少し分厚かったのですが、オデッセイのものは普通の手動式、映る範囲も後ろの窓がちょうど収まるくらいなので、ずいぶん小さくなったという印象を持ちました。
  次に思ったのは、たまたま、納車の2日前に軽いギックリ腰のような状態になっていたので、運転席のランバーサポートを探したのですが、オデッセイのシートにはランバーサポートが付いていませんでした。アコードのシートには電動ポンプ式の腰椎サポートがありましたが、オデッセイのシートにはない、ということに気づきました。
  シートを横から見ると、アコードであればランバーサポートのスイッチがついてた部分に同じ大きさの蓋がついており、ひょっとしたら付くのかも知れませんが、我が家のオデッセイには付いていません。ちょっとがっかりでした。
   アコードは普通のFFセダン、オデッセイはミニバンなので、車自体の走りだけでなく、様々な装備品にも違いがあると思います。同じエンジンシステムとほぼ同じくらいのサイズなので「だいたい同じ様な車」に乗り換えたと思っていたのですが、発売年が5年違うということもあって、そこここに違いが分かってきました。
  メーカーのカタログをたよりに、装備の比較と感想をまとめてみます。
●:標準装備 ○:オプション
 
    アコード オデッセイ  
視界関連  
  UVカットガラス
 
  サンルーフ

X

我が家のアコードはサンルーフ付き
  フロントフォグランプ
LED
 
  リアフォグランプ
X
X
 
  ヘッドライト LED LED  
  ヘッドライトHi HB3 HB3  
  オートハイビーム
X
X
 
  コーナーライト
オデッセイはLED
  フロントワイパー
オート
手動
アコードのワイパーは雨滴感知・車速連動型。オデッセイは間欠ワイパーの時間を手動で調節
  リアワイパー X  
  昼夜切替式ルームミラー オート 手動 アコードのミラーは自動防眩型
  ブラインドスポットインフォメーション X オデッセイのEXグレードにこの機能が装備されていたので、他のグレードを選択しなかった。
快適装備、運転席まわり関連  
  エアコン オート オート オデッセイのエアコンは、後部座席用のコントロール付き。
  クルーズコントロール いずれもアダプティブ・クルーズ・コントロールですが、オデッセイのものはマイナーチェンジで多く進化しており、渋滞時追従型になっている。
  キーレスエントリー アコードは前席とトランク、オデッセイは前席ドア、スライドドア、リアドアで作動
  リモコンキー アコードの2つのキーは、別のIDを持ち、車両のカスタマイズと運転席のシートポジションを個別に記憶している。
オデッセイのリモコンキーは2つとも全く同じ。
  アコードはリモコンでドアの開閉とウィンドウ・サンルーフのオープンが可能(サンルーフのチルトには対応しない)。
オデッセイはリモコンでドアとウィンドウの開閉が可能。またスライドドアの開閉も可能。
  パワーウインドー  
  マルチインフォメーションディスプレイ アコード(初期型)は、カーナビ画面の半分に車両情報を表示できたが、オデッセイではスピードメーター内にだけ表示される。
高電圧電池の残量は計器盤に表示されなくなったので、小さなマルチインフォメーションディスプレイでしか確認できなくなった。
  ステアリングホイール ウッド・革張りコンビ 革張り アコードのウッドステアリングはマイナーチェンジでオプションになった。
  セレクトレバー 本革    
  ETC2.0ナビ連動型  
シート、シートベルト関連  
  運転席パワーシート アコードはランバーサポート付き。
  運転席メモリー X アコードは2名分のシートメモリー付き。しかし、使う側から見ると、この設定は逆だと思う。
  オデッセイはウォークスルーを利用して後席に移動する時ことができるので、一時的にシートをずらし後で、元の位置に戻す時には是非メモリー機能が欲しい。
アコードの方は、ほとんどシート位置を変えることがないので、頻繁に運転者が交代するのでなければ、シートメモリーは必要がない。車内での移動が楽なオデッセイの方にこそシートメモリーが必要だと思う。
  シートリフター  
  助手席パワーシート  
  2列目シートリクライニング X アコードのリアシートは全く動かずトランクスルーもない。
オデッセイの2列目シートは様々な動きができるカラクリシートになっている。
  オデッセイでは、前後、左右にスライド、リクライニングも全体と上半分が可能。オットマン付き。センターウォークスルーも可能。
  2列目サンシェード X  
  3列目シート X  
  リアウィンドウ・サンシェード X アコードのサンシェードは電動開閉式。
  本革シート アコードの本革シートはサンルーフとセット
  シートヒーター アコードのシートヒーターは本革シートとセット。スイッチはセンターコンソール。
オデッセイのシートヒーターは標準。スイッチはドアアームレストにつく。
  ISOFIX対応シートベルトチャイルドシート固定バー  
  ビルトインチャイルドシート
X
X
 
足まわり  
  LSD
X
X
 
  アルミホイール  
エアバッグ  
  運転席エアバッグ  
  助手席エアバッグ  
  サイドエアバッグ
サイドカーテンエアバッグ
 
予防安全装備・クルーズコントロール関係  
  ABS(アンチロックブレーキ)
(EBD付)

(EBD付)
VSA(車両挙動安定化制御システム)
  TCS(トラクションコントロール)
  ESC(横滑り防止装置)
  衝突軽減ブレーキCMBS アコードの時は、個々の機能に対して名前があったがトータルのシステムには特に名称はなかった。
現在のホンダ車には「ホンダ・センシング」という名前のシステムが搭載されるようになているが、車種によって機能が少しずつ異なっている。
  誤発進抑制装置 ●前 ●前後
  車線維持支援システムLKAS
  歩行者事故低減ステアリングシステム  
  路外逸脱抑制機能
  先行車発進お知らせ機能  
  標識認識機能   制限速度、一時停止などの標識を認識
  信号情報活用運転支援システムに対応    
  エマージェンシーストップシグナル  
  ノイズメーカー 低速時に周囲に注意喚起をするための合成音
  アダプティブ・クルーズ・コントロール 時速40km以上 渋滞追従機能付き  
  パーキングブレーキ 足踏み式 電子式 オデッセイのパーキングブレーキは電子式になり、ついに「サイドブレーキ」という言葉では意味が伝わらない時代に。
  ヒルスタートブレーキ  
  ブレーキ・ホールド   10分間、車がブレーキ状態をホールドするので、停車時のクリーピングを抑制できる。
長い信号待ちでもドライブレンジのままブレーキから足を離しても止まっていられる。
  自動駐車システム   マルチビューシステムに付属
オーディオ関連  
  CD/DVD オデッセイは、カーナビとオーディがオプション。現在はメーカーオプションよりもディーラーオプションの方が性能がよいので、ホンダ純正のギャザスシステム(9インチナビ)を納車時に発注した。
  HDD
  カーナビゲーション
  テレビチューナー
  オーディオ全般:
現在の標準的なオーディオシステムは、FMラジオがワイドFMになり、MD、カセット、HDDなどは装備されなくなった。SDカードを補助メモリーに使用している。
アコードに搭載のiPodコントロールは非常に使いにくかったが、新しいギャザズのアプリでは、液晶タッチパネル方式になったため、iPodの再生が非常に良くなった。
ただし、ナビとオーディオの操作全てがタッチパネル方式になっため、運転中の手探り操作は不可能になった。アコードの場合は、コマンドダイヤル、ボリュームダイヤル、ナビスイッチなどが独立していたため(液晶画面は2つあった)、ほとんどのスイッチがワンタッチで使いやすかった(アコードはマイナーチェンジでタッチパネル方式、2画面に変わっている)。
オデッセイの場合は、メニューの階層をたどって操作するため運転者が操作するのは危ない。(その代り、助手席側からの操作は非常に楽になった。)
  ホンダ・インターネット・サービス アコードの通信機はアームレスト内、オデッセイの通信機はグルーブボックス内。ほとんど触ることがないのでオデッセイの方がスペース的に邪魔にならない。
  オデッセイのシステムは、ホンダ・トータル・ケア(HTC)システムに組み込まれたプレミアム・クラブ。毎日のデータが集計され、メンテや自動車保険とも連動している。パソコンやスマホでの使い勝手もよくなった。
周辺監視  
  マルチビューカメラシステム X マルチビューカメラシステムはEXに標準、他のグレードにはオプション装備。
アコードのフロントカメラはナビのスイッチで画面を選択、オデッセイのフロントカメラは方向指示器レバー先端のカメラスイッチでワンタッチで切り替えられるためかなり使いやすい。
  前方カメラ
  側方カメラ(ミラー内蔵) X
  後方カメラ
  パーキングセンサーシステム
  後退出庫サポート X
  後退時自動ミラー切り替え X  
  ドライブレコーダー オデッセイのものは純正品で、停車時監視機能付きで、カーナビでの再生が可能。