話題その1:プリウスに乗り換える |
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インタビュワー an
interviewer |
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インタビューされるひと an interviewee |
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インタビューされるひとの紹介をして下さい。 お名前は? |
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このサイトの管理人で、ホームページの編集をやっている「ぷぷきっずのパパちん」なのですが、プリウスのページでは「いぷりうす」ということにします。 |
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あいぷりうす? iPrius? パソコンがアイマックだからですか? |
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いえ、前に乗っていた車がいぷー(トヨタ・イプサム)なのでイプサムとプリウスをくっつけて、いぷりうす、です。 たぶん、イプサムからプリウスに乗り換えた人は大勢いると思いますが、代表でもなんでもありません。一応そういう名前にしておきます。 |
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では、いぷりうすさん。主に運転されるのはどなたですか。またどのように車を使っているのでしょうか。 |
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家族は4人とも運転免許を持っています。たまに女房が運転することがありますがほとんどは私の通
勤用です。 となりの栃木県の実家に車で行くことがありますが、ほとんど遠乗りはしません。 |
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運転歴などを教えて下さい。 |
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| 夫婦の免許暦はおよそ30年以上です。私だけが2輪の免許と英国免許を持っていますが、他は普通免許です。 夫婦は、ゴールド免許ですが、子供達はまだ年数が足りないのでゴールド免許ではありません。4人とも免許証は運転免許の教習所、自動車学校と呼ばれているところで取得していますが、オートマ限定免許はありません。 |
| なぜ車を乗り換えたのですか? |
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| そ
れまでに乗っていた、イプサムは7人乗りミニバンです。子供が小さい時は大勢乗ることができる車はとても便利だったのですが、通勤などで一人で乗ることが
多くなって、とても無駄な感じがしたので小さな車にしようと思っていました。ミニバンというのは何人かで乗っている時は楽しいのですが、一人で乗っている
と、なんだか罪悪感を感じるようになってきました。我家の家族構成ではミニバンを卒業する時期に来ていたと思います。 |
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イプサムの燃費はどのくらいでしたか? |
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新車時は燃費もリッターあたり12キロメートルくらい
だったのですが、これはカタログのテン・フィフィティーン・モードの燃費と同じくらいです。しかし車が、古くなってくると10から8キロメートル毎リット
ルくらいになりました。いくらなんでも、ひとケタはまずいなと、思い始めていました。 |
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いくら環境にやさしい車だといっても、同じ車に乗り続けるのに比べて新車を買う方がずっとエネルギーや資源がかかると思いますが? |
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イ
プサムは8年ほどの使用でしたが、まだまだ走れそうでしたので、確かにその通りだと思います。イプサムは販売店で整備して中古市場に出せるとのことでし
た。同じくらいの年式のセダンだとそのまま解体・廃車になることも多いのですが、ミニバンは次に使ってくれる人が必ず現れるとのことでした。それで買い換
えることにしました。
このくらいの年数で廃車ではあまりにも無駄ですし、買い換えるのが一番環境にもよくないし、家計としても損だと思っていますが、次に使う人がいると言うことで買い換えてもいいと思いました。 |
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要するにイプサムに下取査定があったから、ということでしょうか。 |
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これまで車を買う時に前の車を下取にすることはほとんどなく、乗りつぶしていました。リセールバリュー(中古車価格)を考えて車を選んだことはありません。まともな下取価格がついたのはイプサムが初めてでしたので少し驚きました。 |
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プリウスを選ぶときに、次に乗る車のことなどを考えましたか。 |
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プリウスという車は、中古車価格や下取価格は非常によくないと聞いています。おそらくハイブリッドカーの中古車市場というのがまだ十分にできあがっていないのかも知れませんし、セダンそのものが今流行らない感じがします。
初代プリウス発売からまだ8年くらいしかたっていませんが、自動車評論家の中には歴代のプリウスを何台も乗り継いでいるという人もいます。
あれは、職業上、ある程度、仕方がないことなのかも知れませんが、ハイブリッドカーをもとっかえひっかえ乗っているというのは、ダイエット食品を大量に食べているようなものです。なんとももったいない気がします。
ハイブリッドカーという車はとても新しいタイプの車なのに「新し物好き」の人には、一番向いていない車かも知れません。 新しいものに目移りしやすい人はプリウスでも何年かすると飽きてしまうでしょうし、新型が出るとまた欲しくなるかも知れません。 |
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プリウスを選んだのは環境にやさしいと言われているからでしょうか? |
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自家用車が環境にやさしいということはありません。自動車の存在自体は環境に非常に大きな負荷を与えています。
しかし、少しはマシな車を選びたいという考えはずっとあります。
環境によい車なんてありません。他の車に比べると少しはマシな方だとは思っています。、プリウスに乗っているから環境によいことをしているなんて考えたこともありません。 |
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自家用車に乗っている限り、エコロジーを言う資格がないということでしょうか。 |
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車に乗っているからエコロジーを考える資格がないという発想はとても危険だと思っています。自動車に乗っているからこそ省エネルギーや省資源のことを真面
目に考える必要があると思います。どうせ車は環境に悪いのだからどうでもいい、というように開き直らないようにしたいと思っています。
車を持っていない人からみると、なんとも勝手な理屈のように思われるかも知れませんが、バスや電車がいつでも利用できる都会に住んでいる人ばかりではありません。自家用車が必需品になっている地域は
たくさんあります。都会に住んでいてもたまに自家用車の恩恵を受けたいと思う人も大勢います。 |
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確かにイプサムよりプリウスの方がずっと省資源、省エネにはなると思いますが、何故わざわざハイブリッド車を選んだのでしょうか。
ハイブリッドでなくても経済的なコンパクトカーがたくさんあると思います。 |
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もちろんリッターカーや軽自動車の省資源・省エネの性能はとても高いレベルにあります。今の軽自動車は、昔の360cc時代や550cc時代に比べたら快適性や安全性も桁外れによくなっています。生活用の車としては全く問題ありません。
しかし、一度、それなりの大きさの車に乗ってしまうと、たまに長距離走行すると軽自動車ではとても疲れるようになってしまい、やはりプリウスくらいの大きさの車が欲しくなってしまいます。
こうやってどんどん贅沢に慣れてくるのが最も地球環境にはよくないと思うのですが一度、便利さや快適さを味わうと戻りにくいものです。
プリウスと言う車、年寄り向けの車だと思います。若くて気力も体力もあって運転の上手な人は、もっと小さな車に乗る方がずっと経済的です。 |
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初代のプリウスに興味はありませんでしたか? |
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量産車という意味では世界初のハイブリッド乗用車だったので興味はありましたが、ハイブリッドシステム自体は別に新しいものではないのでプリウスという車自体にはあまり興味を持っていませんでした。
ただ一般の人が使う量産車として、それなりの価格で販売したトヨタの決断には驚きました。
プリウスには従来車の部品や技術が流用できない部分がたくさんあり、この車だけの開発項目がたくさんあります。普通
に考えるととてつもなく高価になると思いますが、市販された価格は普通の車の値段だったのです。 |
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買う気はなくても気になる車ではあったということでしょうか。 |
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しばらく試験的に販売して採算が合わなければ廃止されてしまうのだろうと思っていたので、自分で買う気は全くありませんでした。しかし、いつまでも販売を続けている上に改良版が出されてくるようになると、本気で作って売っているという印象を受けました。
ト
ヨタ自動車に関しては、どちらかというと市場ニーズにあった車、悪く言うとユーザーに迎合した車ばかり作っているメーカーという印象が強かったので、この
ような提案型の車はトヨタらしくないと思っていましたが、プリウス以降、比較的思い切った発想の車が増えたような気がします。
プリウス以外のトヨタのハイブリッドカーを見ていると、やはりトヨタだなとがっかりすることはありますが、とにかく初代プリウスから、トヨタに対するイメージが大きく変わりました。 |
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初代プリウスは10型プリウスと呼ばれ、大幅なモデルチェンジを行った11型というのも現れましたが、その時も購入対象にはならなかったのでしょうか? |
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初代プリウスの発売は、イプサムを買った直後でしたし、個人的なポリシーとして「新製品には手を出さない」主義なので初代を買うという気持ちは全くありませんでした。11型もまだ「新すぎ」ました |
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トヨタのハイブリッドシステムをまだ信用していなかったでしょうか。 |
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初代のプリウスには、技術の先進性を感じましたが、今のプリウスには先進的な技術は感じません。自動車エンジンもモーターもバッテリーも長い技術開発や十分な実績を積み重ねたものだと思います。そういう意味では今は安心して乗っています。 |
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プリウスに限らず自動車技術全般についてそんなに信頼していないということなのでしょうか? |
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今の日本の自動車の信頼性や安全性についてはとても信頼しています。これだけたくさん生産しているのですからたまには失敗することもあるでしょうが、全般
としてはとても安心して乗ることができます。
一般的に市販乗用車が使用する技術と言うのは、使い古しの技術でなければなrない思っています。
飛
行機のように常に品質を維持できるように管理されている乗り物などと異なり、自家用自動車は、毎日きちんと点検・管理するのは非常に困難です。こういう乗
り物に本当の最先端の技術を採用するのはとても危険でだと思います。いろいろな分野でそれなりの実績を重ねてきたものをうまくまとめあげていくのが量
産車なのだと思います。 |
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プリウスもすでに先進的ではない、ということですか。 |
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プリウスは、非常に歴史の古いシリーズハイブリッド方
式や他社の多くが開発を進めているパラレルハイブリッド方式を採用せず、パワースプリット方式という独自の方式でシリーズ・パラレルハイブリッドを開発
し、それを市販しています。とても画期的だと思いますし先進的だと思います。
シリーズハイブリッドを乗用車で実現するにはまだ技術の壁があるように思いますが、パラレルハイブリッドだけでは不十分だと考えたのだろうと思いますが、エンジン、モーター、発電機を同じ動力系でつないだ技術には感心しました。
2代目のプリウスは、基本的に初代のプリウスのエンジンやハイブリッドシステムを進化させたものを使っていますので、すでに先進性はありません。だから安
心して買えたとも思います。信頼することと安心して使うこととの間にはギャップがあって初代プリウスはそれを埋めてくれたと思います。 |
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今の20型プリウスは、もう大丈夫だと思って買ったのですか? |
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信頼性については初代プリウスでも市販する以上は、それなりに高いものだと考えています。足りなかったのは実績だけです。
初代プリウスのおかげで、点検・整備や故障の修理などの体制が整ってきたこともあって、2代目はとても買いやすくなったと思います。
ただ、初代プリウスには、買うのをためらうような、気になる点がありました。 |
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それはどんな点ですか? |
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エアコンの冷媒を圧縮するコンプレッサーがエンジン駆動という点が最も大きな問
題点でした。これはプリウスだけではなく他のハイブリッドカーも同じ状況でした。室内の空調を入れているとエンジン停止が難しくなります。モデルチェンジ
したプリウスは電動のコンプレッサーを専用のインバーターで駆動しています。これで夏場や梅雨時のエンジン停止が楽になります。 |
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それは新型プリウスの先進技術のひとつということになりませんか? |
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エアコンを電動にするというのは、電気自動車では当た
り前の技術なのですが、プリウスのようなハイブリッドカーでは初めてです。電気自動車や燃料電池自動車はまだまだ航続距離が短いためエアコンも省エネ重視
になっていて足元は内部循環、上半分は外気導入というデュアルタイプのものが採用されますが、プリウスにも電気自動車用と同じようなエアコンがついていま
す。
冷媒循環サイクルに使われる、コンプレッサーの動力は小 さくはないのでコンプレッサー駆動用モーターには専用のインバータを搭載しています。このような技術はハイブリッドカーだけではなく一般
のガソリンエンジン車でもアイドリングストップを自動化していくには必要な技術だと思います。
同じハイブリッドカーでもエスティマハイブリッドなどは電動とエンジン駆動を併用したエアコンになっていますが、室内が広く、大きな冷凍能力が必要な車なのでエアコンの動力もハイブリッドになっているようです。 |
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それは燃費にもよいということですか。 |
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プリウスに乗っているのにそれほど燃費を重視していません。本当に欲しい機能は、車が動いていない時に確実にエンジンを停止できる機能でした。いわゆるアイドリングストップ性能です。
動
いていない車のエンジンがまわっているということにある時からものすごく疑問を持つようになり、イプサムでも長めの信号待ちではエンジンを停止するように
していました。プリウスだとそれがとても簡単にできてしまいます。イプサムだと夏場にエンジンを停止するとすぐに室内が蒸し暑くなりましたが、プリウスは
快適です。
あと、新型プリウスでは国内仕様には強制的にエンジンを停止できるスイッチがついたのも重要なポイントです。EV電気自動車モードすいっちと呼ばれています。 |
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アイドリングストップは重要なのでしょうか? |
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駐車場などで停まったままエンジンが回っているのは論外なのですが、交差点での
信号待ちでもエンジンが動いていることに違和感があります。なぜそんなふうに考えるようになったのか自分でも理由はよく分かりませんが、やはり停まってい
る車のエンジンが動いているのはすごくおかしいと思います。
福岡市のバスは30年くらい前から信号待ちでのアイドリングストップをやっていたと思いますが、渋滞の多い関東のバスは信号待ちどころか、客待ち状態でもエンジンがかかりっぱなしです。
有料道路の料金所などでアイドリング中の自動車の排ガスのために空気が汚れているのがわかりますしドライブスルーなどでは前の車の排ガスなどが気になります。 |
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頻繁にエンジンを起動停止して機械が悪くなりませんか? |
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イプサムに関しては、 バッテリは7年ほど使えたので特別に消耗が激しいとは思えません。エンジンも特別パワーがなくなったということもないので、問題はないと思います。
それよりもカーナビやオーディオなどの電装品の方がバッテリーへの負担が大きかったかもしれません。 |
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車のバッテリーってもっと頻繁に交換する人が多いと思いますが? |
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我家の車では、バッテリの交換サイクルはおよそ6年から8年くらいです。ダイハツミラだけは例外的にもっと長持ちしていてまる10年たちますが、新車時のバッテリを今でも使っています。
最近のバッテリは値段も安く高性能なのでいつ交換してもよいのですが、やはり資源を考えたらできるだけ交換はしたくありませんので劣化が進む前に交換するつもりはありません。 |
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プリウスのアイドリングストップ性能には満足していますか? |
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とても満足しています。
赤信号の交差点では停止する前からエンジンが止まります。
そして、それこそ信号待ちの間はシーンとしています。
停車してからエンジン停止するのではなく、減速中にすでにエンジンは停止しています。こんなに上手にエンストできる車はありません。
エンストを正確に言うとエンスト=エンジン・ストールなのですがプリウスの場合は、発電機による強制的なエンジン・ストップですのでピタっととまります。
夏場は満足していますが、冬場は暖房のためにエンジンが停止しにくく強制的にスイッチで止める事がありますが、それでも一般的な車よりラクです。
プリウスの場合、停車中でもエンジンの暖機運転が必要な場合があります。しかしこのような時でも発電機をまわして高圧バッテリーに充電をしていますから、走行していないとはいえ、厳密にはアイドル状態ではありません。
効率はよくないかも知れませんが、エンジンは仕事をしていますから、アイドリングそのものが存在しないのかも知れません。要するにエンジンのアイ
ドル運転がないプリウスには、アイドリングストップという用語は不適切なのかも知れませんが、車が走行していないのにエンジンが回っている状態をアイドリ
ングと呼
ぶことにすると、やはり停車中はエンジンには止まっていて欲しいと思います。 |
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アイドリングストップにこだわっているというのであれば暖機運転はどうしているのですか |
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プリウスでなくても基本的に暖機運転はしないことにしています。どの車に乗ってもエンジンを始動したらすぐに発進しますが、プリウスでもシステムをオンにするとすぐに走り始めています。
大昔の車だとチョークボタンが戻る前に発進するとよくエンストしたものですが、20年くらい前の車からは始動後すぐに発進しても平気です。一応オイルがぐるっとまわるまでには数秒間は必要だと思いますが、水温の上昇を待つ必要はないと思います。
一方、停車したままできるウォームアップは基本的にエンジンの暖機だけであって、タ イヤやトランスミッションなどの機械部分のウォームアップには、車の走行が必要です。
した
がって長い時間エンジンを温めてから発進するのではなく、その前に発進して機械をいたわりながらゆっくり走り始める方がよいと思います。その方が機械のた
めにもよく、ガソリンの消費量も抑えられると思います。プリウスの場合、エンジンが暖まるまではモーターがかなり加勢してくれますので、エンジンに過大な
負担をかけることなく走りながら暖機ができるようです。
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