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新・漫画ガスの話 34

作成日2020/10/18 更新日2022/04/05
Cガスの科学/17世紀の科学史 ニュートンの挫折
王立協会員にもなり科学者として認められたと思っていたニュートンは、自信を持っていた光学で挫折します。光の粒子説はボロカスに言われ、望遠鏡も、本物の天文学者からは評価されませんでした。
当時の反射望遠鏡の性能は、アマチュアのおもちゃレベルです。まだ屈折式望遠鏡にはかないません。たまにニュートンが反射望遠鏡を発明したと書く本を見ることがありますが、ニュートンの望遠鏡はグレゴリーの望遠鏡の改良版、コンパクトにできているという以外には特長は見られません。
ニュートンが唱えた、光の粒子説は荒唐無稽なものでした。アイデアは面白いのですが、多くの光学の現象を説明できず、理論が自己矛盾するところもあります。証明するための実験データもありません。フックやホイヘンスなどの波動説の欠点を指摘できても論破するのにはあまりにもレベルが低すぎたのです。
アインシュタインの光量子説(1905年)が光の相補性(波の性質と粒子の性質を持つ)を説明して問題を解決しました。