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新・漫画ガスの話 54
作成日2020/10/27 更新日2022/04/06

Eガスの科学/温度の話 ちょっと低温

19世紀までの人類は、地球表面温度と炎の高温しか知りませんでしたが、宇宙の標準は2.7Kと非常に低温です。地球表面の温度は約300K、宇宙の平均の300倍もある特別な場所です。
20世紀になってガスの科学が冷凍技術を作り出したので、低い温度の知見が一気に増えました。



低温科学の人達は、グラフを書く時、温度の目盛りを対数にしがちです。それは、いつまでたってもゼロにならないだけでなく、一桁の温度、ミリケルビンやマイクロケルビンといった極低温になればなるほど、低温を作りだす困難度が増えるためです。ここでは、あえて対数にせずに温度を線形に書いてみました。この書き方だと高温側がものすごく間延びしてしまうので常温以下、ちょっと低温の部分を中心に書いています。
液体窒素を低温の入口と考えることが多いのですが、この図でみると、超低温から見た液体窒素はものすごく高温、温度は2桁もあります。
人間が住む世界の空気の温度は3桁の温度で、250ケルビンから310ケルビンくらいの間、すごく狭いです。