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資料・ガスの科学の年表

 2018/02/17

    

ボイル以降が「科学」の時代、それ以前は「自然哲学(スコラ哲学)」と「錬金術(魔法)」の時代とするのが一般的である。しかし、16世紀のコペルニクス、ガリレオ・ガリレイの手法や考え方は現在の「科学」に近い。
できごと
1543年
ニコラウス・コペルニクス 「天体の回転について」を著した。古代の太陽中心説(地動説)を復活させて地球中心説(天動説)に反対した
1572年
ティコ・ブラーエ 超新星を発見。月よりも遠い星でも変化することを発見。
ティコ・ブラーエは望遠鏡を用いずに肉眼観測によって膨大な天体の資料を集めた。
1583年
グレゴリウス13 新しい暦グレゴリオ暦(太陽年)にコペルニクスの計算値が採用された。
以前は、1年の長さを決めるのに長い年月を要したが、コペルニクスは太陽中心説によって短期間で1年の長さを決める方法を編み出した。
ユリウス暦は1500年間使用され誤差が累積していたが、高精度の暦によって解消された。
1592年
ガリレオ・ガリレイ 気体温度計を発明。
1597年
グレシャム・カレッジ設立 ロンドンにグレシャム・カレッジが設立され、後の王立協会の拠点となる。
17世紀
17世紀初頭、活力論争 活力論争が起こった。ルネ・デカルト派の活力は現在の運動量のようなもの、ゴットフリート・ライプニッツ派の活力は現在の運動エネルギーのようなもの
1612年
サントーリオ・サントーリオ 体温計を発明。
1616年
ガリレオ・ガリレイ 1回目の宗教裁判
1619年
ヨハネス・ケプラー ケプラーの法則
1633年
ガリレオ・ガリレイ 2回目の宗教裁判
1641年
ロバート・ボイル フィレンツェ公国ピサに滞在。ガリレオに接近
1642年
英国 ピューリタン革命が勃発
1643年
エヴァンジェリスタ・トリチェリ 「トリチェリの真空」を発見。
1648年
ブレーズ・パスカル 山の頂上と麓でトリチェリの実験を行い、水銀柱の高さの違いを見出した。「気圧」が変わるということの最初の発見
1657年
オットー・フォン・ゲーリケ マクデブルグの半球実験
ロバート・ボイル
ロバート・フック
真空ポンプ、空気ポンプを開発し、空気の研究に着手
ゲーリケ以外でまともな真空ポンプを製作できたのはフックだけであった。
1660年
イングランド 王政復古が起こった。
「科学の拠点」王立協会設立にとっても重要な歴史の転換点
ロバート・ボイル 『空気の弾性とその効果についての自然学的・機械学的新実験』を発表
1661年
ロバート・ボイル 『懐疑的化学者』、元素が粒子であるという粒子仮説を唱えた。
元素を構成する原子、物質を構成する分子が発見されるのは250年後のアインシュタイン、ペランまで待たねばならない。
ボイルまでの自然哲学は、スコラ哲学や錬金術であったが、ボイル以降は「科学(とその手法のひとつである化学)」と呼ばれることになる。
1662年
ロバート・ボイル ボイルの法則の公表
1662年
王立協会設立 「自然科学の発展に寄与するロンドン王立協会(学会)」が設立される。現存する世界最古の学会である。
ボイルは設立メンバーであるが会長は辞退して研究に専念。
1665年
ロバート・フック 『ミクログラフィア』を出版。
自ら製作した顕微鏡、望遠鏡を用いて微小世界から遠方世界(天体)までを記述。写真のない時代に精密なスケッチを残した歴史的書物。
1666年
ロバート・フック 重力が距離の逆2乗の法則に従うことを発見。後にニュートンと万有引力の法則の先取権を争うことになる。
1670年
ロバート・フック 王立協会の定例会で、慣性の法則、万有引力の法則、天体の円軌道や楕円軌道などの講義を始める。
1672年
ロバート・フック 光の波動説を提唱
1672年
アイザック・ニュートン 光の粒子説を提唱。多くの学者から非難を浴びることになる。
1905年にアインシュタインが光量子仮説を提唱、光が持つ波動性と粒子性が判明することになるが、ニュートンの粒子説は全く別物であって理論的につじつまが合わないことが多い。
このような研究によって、ニュートンはオカルト研究者あるいは錬金術師と思われることが多く、ニュートンの力学が再評価されるのは解析力学とエネルギーの発明以降である。
1675年
ジョン・フラムスティード グリニッジ天文台を建設
1676年
ロバート・フック 「フックの法則」
1684年
ゴットフリート・ライプニッツ 「極大と極小に関する新しい方法」で微分法を発表
1686年
ゴットフリート・ライプニッツ 「深遠な幾何学」で積分法を発表
1686年
エドモンド・ハレー 気圧と海抜高度の関係、大気の運動は太陽熱によることを発見
1687年
アイザック・ニュートン 『自然哲学の数学的諸原理(プリンキピア)』を発表
後に微分積分の発明に関する先取権争いに発展
1688年
エドモンド・ハレー ニュートンのプリンキピアの出版を支援。
1688年
イングランド 名誉革命
1690年
クリスティアーン・ホイヘンス 光の波動説。エーテル仮説
1699年
アイザック・ニュートン 造幣局長に就任。猛威を振るう。
1700年
アイザック・ニュートン 慣習温度ニュートン度を提唱。温度計という言葉を作った。
1702年
オーレ・レーマー レーマー式温度計を発明。温度目盛を提唱
1703年
アイザック・ニュートン 王立協会会長に就任。
1712年
アイザック・ニュートン 王立協会版、偽の「天球図譜」を出版。
1713年
アイザック・ニュートン プリンキピア第二版。フラムスティードを抹消
1714年
ガブリエル・ファーレンハイト 水銀温度計の発明
1720年
ヨハン・ベルヌーイ 「物体の衝突に関する論文」で活力論争が再開
1722年
ジョン・フラムスティード遺族 正規の「天球図譜」を出版
1724年
ガブリエル・ファーレンハイト 慣習温度ファーレンハイト度を提唱(熱い方が高温)
1730年
ルネ・レオミュール 慣習温度レオミュール度を提唱(熱い方が高温)
1732年
ジョゼフ=ニコラ・ドリル 慣習温度ドリール度を提唱(熱い方が低温)
1742年
アンデルス・セルシウス 慣習温度セルシウス度を提唱(熱い方が低温)
1743年
ジャン・ル・ロン・ダランベール 「動力学論」。活力論争は言葉の論争であるとしてこれを決着させようとした。「ダランベール神話」
1752年
セルシウス度 セルシウス度の定点を逆に設定(熱い方が高温)
1766年
ヘンリー・キャヴェンディッシュ 水素の発見
1772年
ダニエル・ラザフォード 窒素の発見
1774年
ジョゼフ・プリーストリー 脱フロギストン空気の発見(後の酸素)
1777年
アントワーヌ・ラヴォアジエ カロリック説(熱は質量を持たない元素)
1779年
アントワーヌ・ラヴォアジエ 酸素を命名。フロギストン説を打破
1783年
11月21日
モンゴルフィエ兄弟 人類初の飛行。
ゲイ・リュサック設計の熱気球「モンゴルフィエール」
1783年
12月1日
ロベール兄弟 水素ガス気球による飛行。
シャルル設計のガス気球「シャルリエール」
1787年
ジャック・シャルル 「シャルルの法則」を発見。公表せず
1788年
ルイ・ラグランジュ 『解析力学』、ニュートン力学を再定式化。ラグランジアン(後にエネルギーを表現する関数)を提唱
1799年
トマス・ヤング ヤング音律
1800年
フレデリック・ウィリアム・ハーシェル 赤外線の発見(天体観測より)
1801年
ヨハン・ヴィルヘルム・リッター 紫外線の発見
トマス・ヤング 乱視の研究、色覚の研究、光の三原色の提唱
ジョン・ドルトン 「ドルトンの法則」を発見。分圧の法則。原子分子仮説
1802年
ジョセフ・ルイ・ゲイ=リュサック 「シャルルの法則」を定式化し正式に公表。「温度」を発明(後に絶対温度と呼ばれる)
ウィリアム・ウォラストン 太陽光のスペクトル(輝線)に暗線を発見
1804年
ゲイ=リュサック
ジャン=バティスト・ビオ
熱気球で高度5000mの空気を採取
1805年
ゲイ=リュサック
アレクサンダー・フォン・フンボルト
「高度が高くなると気圧が低下するが、空気の組成は変わらない(酸素は薄くならない)」ことを発見
1805年
トマス・ヤング 「ヤングの実験」光の波動説
1807年
トマス・ヤング 「自然哲学講義」でエネルギーの概念を提唱。
ただし、force(英語)、Kraft(ドイツ語)が使用されることの方が多く、energy(ヤングによる造語)という言葉が広まるのはかなり後のことになる。
ジョゼフ・フーリエ 熱伝導に関する「フーリエの法則」
1808年
ゲイ=リュサック 「気体反応の法則(ゲイ=リュサックの第一法則)」
1810年
ジョン・ドルトン 原子・分子説
1811年
アメデオ・アヴォガドロ 「アヴォガドロの法則」、新たな原子分子仮説
1812年
ピエール=シモン・ラプラス 「ラプラスの悪魔」の概念。
1814年
ヨゼフ・フォン・フラウンホーファー フラウンホーファー暗線の発見
1819年
アントワーヌ・セザール・ベクレル 物質が温度の変化に応じて電気的ポテンシャルを生ずることを再発見。後にデビッド・ブリュースターが、「焦電効果(pyroelectric effect)」と名付けた(1824年)。
1821年
マイケル・ファラデー 最初の電気モーターを発明
トーマス・ヨハン・ゼーベック ゼーベック効果の発見
1823年
ニコラ・レオナール・サディ・カルノー 「火の動力」
1824年
ピエール・ジャンサン 太陽彩層の光からD3線を観測
ノーマン・ロッキャー D3線を新元素「ヘリウム」と命名
1825年
マイケル・ファラデー ベンゼンを発見
1829年
ガスパール=ギュスターヴ・コリオリ ライプニッツが提唱した活力を定式化(後の運動エネルギー)
1831年
マイケル・ファラデー 電磁誘導の発見
1832年
マイケル・ファラデー 塩素ガスの液化
1833年
マイケル・ファラデー 「電気分解の法則」の発見
ウィリアム・ローワン・ハミルトン ニュートン力学を再公式化、ハミルトン力学を構築
1834年
ジャン=シャルル・ペルティエ ペルティエ効果
1838年
フリードリヒ・ヴィルヘルム・ベッセル 恒星の年周視差の観測に初めて成功。ケプラーから200年かかったが、天動説(地球中心原理)が完全に破れた。
1839年
マイケル・ファラデー 一連の電気の研究を確立。静電気、電池、動物電気、静電気による誘引現象、電気分解、電磁気学
アントワーヌ・セザール・ベクレルと
アレクサンドル・エドモン・ベクレル
光起電力効果(photovoltaic effect)の発見
1840年
ジェームズ・プレスコット・ジュール 「ジュールの第一法則」発見。電流と熱の関係を示す
1842年
ロベルト・マイヤー 「熱力学の第一法則」(独立発見者)
1843年
ジェームズ・プレスコット・ジュール 「熱力学の第一法則」(独立発見者)
1845年
マイケル・ファラデー 反磁性の発見
ジェームズ・プレスコット・ジュール 「ジュールの第二法則」発見
理想気体の内部エネルギーは温度にのみ依存する
1847年
ヘルマン・フォン・ヘルムホルツ 『力の保存について』で「熱力学の第一法則」(独立発見者)
1848年
ジェームズ・プレスコット・ジュール 熱の仕事当量の研究を公表、ウィリアム・トムソンが発掘
ウィリアム・トムソン 『絶対温度目盛りについて』を発表
1849年
アルマン・フィゾー 光速度の測定
1850年
ウィリアム・トムソン

コリオリが定式化した活力を「運動エネルギー」の概念として提唱。 kinetic energyはトムソンの造語

1852年
ジャン・バティスト・ブサンゴー バリウムを利用した酸素の製造に挑戦
1853年
ウィリアム・ランキン 位置エネルギー(potential energy)の概念を提唱
ラグランジアンは、運動エネルギーからポテンシャルエネルギーを差し引いたもの。
1854年
ウィリアム・トムソン トムソン効果を発見
ルドルフ・クラウジウス 熱力学第二法則
1855年
アドルフ・オイゲン・フィック フィックの法則
1858年
ルドルフ・クラウジウス 平均自由行程の概念
1859年
ウィリアム・ランキン ランキン温度の提唱
1861年
ジェームズ・プレスコット・ジュール
ウィリアム・トムソン
「ジュール=トムソン効果」発表
ジェームズ・クラーク・マクスウェル 「気体の分子運動論」、科学的温度を「絶対温度」と呼ぶ
ジェームズ・クラーク・マクスウェル 電磁場の存在を予言。電磁場の基礎方程式を確立
1862年
レオン・フーコー 光速度の測定
1865年
ドミトリ・メンデレーエ 周期律の提唱、元素の周期表
ルドルフ・クラウジウス エントロピーの概念
アウグスト・ケクレ 「ベンゼンの環状構造式」(ケクレ構造式)
1869年
トーマス・アンドリューズ 臨界点の発見
ドミトリ・メンデレーエフ 周期律の提唱
1873年
ヨハネス・ファン・デル・ワールス 「ファンデルワールスの状態方程式」
ウィラード・ギブス 自由エネルギーを提唱
1875年
ウィラード・ギブズ 相律の発見
1877年
ルイ・ポール・カイユテ 酸素の液化を観察
1879年
ヨーゼフ・シュテファン 黒体放出光のエネルギーと温度の関係
ヘルマン・フォン・ヘルムホルツ 電気二重層の理論
1880年
ジャック・キュリーと
ピエール・キュリー
結晶構造体の焦電性を確認「圧電効果(piezoelectric effect)」として理論化
エミール・アマガー 「アマガーの分体積の法則」、ドルトンの分圧の法則を補足
日本 「寒暖計」という訳語が流通
1881年
ハインリヒ・カイザー Adsorption」(英語 adsorption、日本語「吸着」)という言葉を作った
1881年
アルバート・マイケルソン エーテルを発見する実験に着手
1882年
ヘルマン・フォン・ヘルムホルツ 自由エネルギーの概念
ウィリアム・プラウト 「プラウトの仮説」を提唱。原子量が水素の整数倍にならないことの謎は長く解明されなかった。
1883年
ジグムント・ヴルブレフスキ
カオル・オルショウスキー
窒素の液化、酸素の液化
1884年
ルートヴィッヒ・ボルツマン ヨーゼフ・シュテファンの実験結果を理論化し「シュテファン=ボルツマンの法則」
ブリン兄弟 ブサンゴーの酸素製造プロセスの実用化に成功。
ブリン・プロセスを確立し世界初の酸素会社設立
1885年
ハインリヒ・ルドルフ・ヘルツ 電磁波を発見。電磁波が何もない空間中を伝播し、その速度が光速度に等しいことを見出した。
1887年
ハインリヒ・ルドルフ・ヘルツ 光電効果(photoelectric effect)を発見
アルバート・マイケルソン
エドワード・モーリー
「マイケルソン・モーリーの実験」を開始
1890年
ウィリアム・ヒレブランド 閃ウラン鉱から化学的反応性のないガスを発見。ヘリウムを窒素と見誤る。
1891年
ジェイムズ・デュワー 液体の酸素やオゾンが磁性を持つことを発見
1892年
ウィリアム・トムソン ケルヴィン卿を名乗る
ジョン・ウィリアム・ストラット 酸素、窒素、空気の密度の精密な測定結果を発表。空気中の未発見元素を示唆
1893年
ヴィルヘルム・ヴィーン 「ヴィーンの変位則」
1894年
ジョン・ウィリアム・ストラットとウィリアム・ラムゼー 空気の中から新元素アルゴンを発見
1895年
ジョン・ウィリアム・ストラット
ウィリアム・ラムゼー
カオル・オルショウスキー
アルゴンの単離、物性を報告。アルゴンを液化
ウィリアム・ハンプソン 空気の液化装置の特許を取得
カール・フォン・リンデ 空気の液化装置の特許を取得
ウィリアム・ラムゼー ヒレブランドのガスはヘリウムであることを発見
ハインリヒ・カイザー 鉱泉の湧出ガス中にD3線スペクトルを発見、空気中にもヘリウムがあると報告
ヴィルヘルム・レントゲン X線を発見
1896年
ヴィルヘルム・ヴィーン 「ヴィーンの放射法則」、後に間違いと判明
アントワーヌ・アンリ・ベクレル ウランから放射線を発見
ジェイムズ・デュワー 水素の液化
1897年
ジョゼフ・ジョン・トムソン 電子を発見
1898年
ウィリアム・ラムゼー
モーリス・トラバース
ウィリアム・ハンプソンが作った液体空気からクリプトンを発見
ウィリアム・ラムゼー
モーリス・トラバース
液体アルゴンの中からネオンを発見
ウィリアム・ラムゼー
モーリス・トラバース
クリプトンの濃縮中にキセノンを発見
ピエール・キュリーとマリ・キュリー ラジウムの発見
1898年
アーネスト・ラザフォード ウランから二種類の放射線を発見(α線、β線)
1900年
アーネスト・ラザフォード 半減期の概念
マックス・プランク 「放射に関するプランクの法則」、エネルギー量子仮説を提唱、量子力学を拓く
1901年
ウィリアム・トムソン 原子模型「スイカ型モデル」
ヘイケ・カメルリング・オネス 実在気体の状態方程式。ビリアルの概念
1902年
アーネスト・ラザフォード 放射線を発して元素が別の元素になるという放射性元素変換説
1903年
リンデ社 酸素製造装置を開発
米国 天然ガス中にヘリウムを発見
長岡半太郎 原子模型「土星モデル」
1905年
JJトムソン 原子模型「プラム・プディングモデル」
ジョン・ウィリアム・ストラット
ジェームズ・ジーンズ
「レイリー・ジーンズの放則」を提唱、マックス・プランクのエネルギー量子説に反対。後に間違いであると判明
1905年3月
アルベルト・アインシュタイン 光量子仮説を提唱
1905年5月
アルベルト・アインシュタイン 分子の実在を証明
1905年6月
アルベルト・アインシュタイン 特殊相対性理論を発表
1905年9月
アルベルト・アインシュタイン エネルギーと質量の等価を提示
1906年
ヘイケ・カメルリング・オネス ヘリウムの液化
1907年
アーネスト・ラザフォード
ハンス・ガイガー
アルファ線の計数に成功
レール・リキッド社(現エア・リキード社) 日本に工業ガスを製造するための現地法人を設立
リンデ社 米国に工業ガスを製造するための現地法人を設立
1908年
ヘルマン・ミンコフスキー 時空の概念を確立
1909年
ヘイケ・カメルリング・オネス エンタルピー(造語)の概念
1910年
日本酸素合資会社設立 現大陽日酸株式会社
リンデ社 空気分離ダブルカラムプロセスを発明
1911年
アルベルト・アインシュタイン 空気分離ダブルカラムプロセスを発明
アーネスト・ラザフォード 原子核の発見。原子模型「太陽系モデル」
ヘイケ・カメルリング・オネス 「超伝導状態(現象)」の発見
1912年
ヴァルター・ネルンスト 熱力学第三法則を発見
1913年
アインシュタイン 零点エネルギーの概念
ニールス・ボーア 原子模型「ボーアの電子雲モデル」
JJトムソン ネオンの安定同位体を発見。
元素の中には異なる三種類の同位体が存在する(放射性同位体、安定同位体、核異性体)。この時までは、放射性とは元素の性質であると思われていたが、これは元素ではなく崩壊しやすい核種の性質であることが分かった。
日本窒素肥料株式会社 現チッソ株式会社
1916年
ロバート・ミリカン 光量子仮説の実証
1917年
アルベルト・アインシュタイン 一般相対性理論のアインシュタイン方程式を提唱
1918年
アーネスト・ラザフォード 陽子の発見
1920年
アーネスト・ラザフォード 中性子の予言
1923年
アーサー・コンプトン コンプトン効果を発見、電磁波が粒子性をもつことを証明
1924年
ルイ・ド・ブロイ ド・ブロイの関係を提唱。物質波
フランク・クラーク クラーク数の提唱
1925年
サティエンドラ・ボース
アルベルト・アインシュタイン
ボース=アインシュタイン凝縮
ヴォルフガング・パウリ パウリの排他原理を発見
1926年
エルヴィン・シュレーディンガー 波動方程式を提唱。電子(物質波)の記述法を確立。
1926年
ギルバート・ルイス 光の粒子性に「光子」と命名
1927年
ヴェルナー・ハイゼンベルク 不確定性原理の発見
ジョージ・ガモフ ビッグバン理論
フリッツ・ロンドン ロンドン分散力の発見。希ガスが液化する理由を説明。
量子化学を拓く。
アール・ヘッセ・ケナード 不確定性原理の定式化、ケナードの式
ジョルジュ・ルメートル 「宇宙は爆発から始まった」とするモデルを提唱(原始的原子の仮説)。宇宙の年齢を100200億年と推定
1928年
ヘルマン・ワイル 不確定性原理の定式化、ハイゼンベルク・ワイルの式
ポール・ディラック ディラック方程式を基礎方程式とする相対論的量子力学
1929年
エドウィン・ハッブル ハッブルの法則を発見
1930年
ヴォルフガング・パウリ ニュートリノ仮説、ベータ崩壊を説明。
ゲオルク・ヨース 最後の「マイケルソン・モーリーの実験」を報告
特殊相対性理論から25年経っていたが、この時までエーテルの観測実験が行われていた。
1931年
ベルリン工科大学 「透過型電子顕微鏡」 (TEM)を発明
1932年
ジェームズ・チャドウィック 中性子の発見
1934年
湯川秀樹 中間子論を提唱
1936年
カール・アンダーソン 陽電子の発見
1937年
ベルリン工科大学 「走査型電子顕微鏡」 (SEM)を発明
ピョートル・カピッツァ 「超流動状態(現象)」の発見
1938年
フリッツ・ロンドン ヘリウムの転移温度(ボース凝縮温度)を理論的に導出
オットー・ハーン 原子核分裂において質量欠損がエネルギーに変換される実験
カール・アンダーソン 「ミュー中間子」(中間子ではなく後にミューオン)を発見
イジドール・ラービ NMR法を開発
1940年
日本 寒暖計から「温度計」
1943年
朝永振一郎 「超多時間理論」の中で「繰り込みの記述形式」を確立
1948年
リチャード・ファインマン 「経路積分」を提唱、量子電磁気学を確立
ジョージ・ガモフ 「宇宙マイクロ波背景放射(CMB)」の存在を予言
1951年
ヤン・オールト 銀河系回転説の実証
ハインツ・ロンドン ヘリウム希釈冷凍法を発明
1954年
CGPM 1954年の第10回国際度量衡総会 (CGPM) でSIを採択
CGPM ウィリアムトムソンが提唱した熱力学温度が国際単位となりケルビンの名称が与えられた。°K
フレデリック・ライネス
クライド・カワン
ニュートリノの発見
フレッド・ホイル 超新星爆発による元素合成機構を提唱
1955年
オーウェン・チェンバレン
エミリオ・セグレ
反陽子の発見
1959年
ソ連 ルナ3号が月の裏側を撮影
1964年
マレー・ゲルマン クォークモデルを提唱。量子色力学を確立(1969年)
アーノ・ペンジアス
ロバート・W・ウィルソン
CMBを発見。膨張宇宙論が確定的になった
ピーター・ヒッグス ヒッグス粒子の予言
1966年
ソ連 ルナ6号が月面に軟着陸
1967年
CGPM °KをケルビンKに変更。ケルビンは温度の尺度ではなくひとつの物理量を表わす単位となった。熱力学温度と色温度に使用される。
1968年
国際度量衡委員会 IPTS-68(国際実用温度目盛)
1969年
米国 アポロ11、12号が月面に軟着陸
1971年
ポール・ラウターバー
ピーター・マンスフィールド
MRI法を発明
1972年
オシェロフ、リチャードソン、リー 3Heの超伝導・超流動を発見
1973年
小林誠、益川敏英 小林・益川理論
1976年
国際度量衡委員会 EPT-761976年暫定目盛)
1978年
米国 GPS衛星群を打ち上げ。特殊相対性理論と一般相対性理論の効果を考慮した天体暦システムを実用化
1981年
佐藤勝彦 インフレーション(超急膨張)理論を提唱
1983年
宇宙線研究所 陽子崩壊を観測するカミオカンデを建設
1986年
ハインリッヒ・ローラー
ゲルト・ビーニッヒ
「走査型トンネル顕微鏡」(STM)を発明
1989年
米国NASA 探査機COBEの打ち上げ。初の「宇宙論」観測機。宇宙の等方性の確認、ゆらぎの測定から宇宙の地図を作成
1990年
国際度量衡委員会 ITS-90(国際温度目盛)
1991年
日本 SI準拠を決定。圧力の単位はPaに統一
飯島澄男 物質の構造としてCNTを再発見
1995年
NASA 系外惑星の発見
 
2001年
NASAESA 探査機WMAP打ち上げ。宇宙の年齢を138憶年と推定
2009年
ESA 探査機プランク打ち上げ。ダークマターとダークエネルギーの量を詳細に推定。
2013年
CERN ヒッグス粒子の発見。質量の起源を解明。
2016年
新元素の命名 ニホニウム(113番元素)、テネシン(117番)、オガネソン(118番)。
オガネソンは18族元素(希ガス)であり、名前を持つ最も重い元素である。
2016年
Leigo装置 宇宙重力波を観測