別冊 「マスク・フィルターの科学」E
フィルトレーションの例です。空気を取り入れる時にゴミや埃を除去する装置は非常にたくさん利用されています。大きなものでは空気分離装置のような空気を原料にする装置のもの、小さな物では自動車のエンジンに空気を取り込むときの「エアクリーナー」があります。
一方、工場などでは排ガスや空気を放出する時に、空気中にゴミや有害物を排出しないようにしなければなりません。ここでもフィルトレーションが使用されています。身近なところでは衣類乾燥機や電気掃除機の空気の排出口にもゴミを出さないようなフィルターがあります。
空気を取り入れる時と空気を出す時に空気の中からゴミを除去する時に用いられるのががフィルトレーションの技術ですが、医療用マスクでは空気を吸う時と空気を吐く時の両方向でフィルトレーションが行われます。ウィルスを含んだ飛沫などを入れない、出さない、のがマスクの役割です。(花粉の場合は一方向だけ)
マスク・フィルターの仕組みを考えるために、まず、ゴミや埃などの大きさの比較が必要です。 |
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